ヒーローを呼ぶように叫んでしまいました。寒くなってきたので。大事な出番のために準備しててね、防霜ファン。
◆防霜(ぼうそう)ファンとは
簡単に言うとお茶の「扇風機」
茶園の中に電柱が何本も立っていて、そのてっぺんに扇風機がついています。あぁ、農業をする時の暑い日に回すのね。涼しいもんね。熱中症とかこわいしね。
ブブーです。正解は、名前の通り霜からお茶の芽を守ってくれる設備です。高所の暖かい空気と地表の冷たい空気を混合して、葉温を上げます。「放射冷却」といって地表の温度は冷えますが、高所では「逆転層」という温かい空気の層ができます。その逆転層を利用して茶畑を温めます。
温かいイメージのある鹿児島南九州でも欠かせない設備となっています。
◆霜害(そうがい)とは
お茶の木は寒さに弱く、特に晩霜や遅霜が大きな被害をもたらすことが知られています。冬の間は休眠しているお茶の木が、春になると新芽を出します。この新芽は栄養がたくさん詰まっており、お茶の一番美味しい「新茶」として待ち望まれています。
しかし、新芽が出てから収穫までの間に晩霜や遅霜が訪れると、大きな被害を被ることになります。新芽は水分をたくさん含んでいるため、霜が降りると凍ってしまい、お茶の品質が損なわれてしまうのです。一度凍結してしまうと枯れてしまうことがあります。
お茶は屋外で育ち、茶葉の品質や豊作・不作はその年の気温・雨量などの外的環境によって毎年変化するため、同じ茶農家のお茶でも、年によって品質は変化します。
みんなのヒーロー防霜ファン。美味しいお茶を届けるため、雨の日も風の日も嵐の日も雪の日も、高いところから見守っていたんですね。
ありがとう防霜ファン。
これからもよろしく防霜ファン。